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2023.03.08
「前橋交通物語」では、時代とともに変化してきた前橋の交通に関わる様々な風景を紹介します。
今回は1980年代の国鉄両毛線・上毛電鉄の写真をご紹介します↓↓
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昨年4月から不定期で投稿してきました「前橋交通物語」、最終回は国鉄両毛線・上毛電鉄の40年前の風景を紹介します。
「利根川橋梁を渡る急行あかぎ」(1982年4月撮影)
利根川に架かる「利根川橋梁」は、1887年(明治22年)12月に完成し、その後輸送量の増加にともない、1926年(大正15年)に2代目の橋に架け替えられました。
写真は2代目、下流側には現在(3代目)の橋脚が写っています。
両毛線と並行して架かる利根橋からは、現在も2代目の橋脚の遺構を見ることが出来ます。
橋を渡っている電車は、上野行きの「急行あかぎ4号」
数年前まで活躍していた185系が、新造車としてデビューして間もない頃の撮影です。
「上毛電鉄 朝の三俣駅」(1982年12月撮影)
中央前橋駅から2つ目の「三俣駅」の朝の様子を撮影しています。
左の電車は、今から95年前:1928年(昭和3年)同社創業以来の古参電車:デハ101。
群馬県近代化遺産に登録され、貸切イベントなどで大人気のデハ101は、撮影の頃は平日の朝、通勤・通学のお客さんを乗せ、大胡駅と中央前橋駅の間を走っていました。
右の電車は、’70年代の終わり頃、大手私鉄:西武鉄道から譲渡された200形電車。
撮影からしばらく後に東武鉄道の電車に、さらにその後京王電鉄の電車に総入れ替えされて現在に至っています。
写真の左、三角屋根の建物の隣には燃料の備蓄タンクがあり、上毛電鉄を使った貨物輸送が行われていました。
現在駐車場になっている場所は、かつてはタンク車の留置・入れ替え作業のための線路が敷かれていました。
さて、昨年春にご縁をいただき「前橋交通物語」と題して担当させていただきました。「交通物語」と言う割に内容に広がりがなく、拙い写真の解説に終始してしまい、赤面の限りですが、4回に渡りご笑覧いただきありがとうございました。
末筆ながらお礼を申し上げます。
(写真・文:前橋原風景保存委員会 阿部 勇一)