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2022.07.06
■市民ディスカッションとは?
前橋市では、より利用しやすく、持続的に運営できるような公共交通の取り組みが進められています。市民ディスカッションは、実際に公共交通を利用する、または今後利用する可能性のある市民の方々に意見交換をして頂くことで、市民の方々が感じる公共交通に対するニーズや課題を把握し、今後の政策や情報発信に活用するために開催されました。
ここではそんな市民ディスカッションの第一回目の様子をレポートします!
■市民ディスカッション「市民で話そう、前橋の交通の未来」概要
ディスカッションは2022年2月18日にオンラインで開催され、下記2つの議題について、2グループ(Aグループ、Bグループ)に分かれて話し合って頂きました。
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議題①
「前橋の交通について市民が感じていること(利便性・課題)」
議題②
「情報発信誌※とWEBサイト※の活用方法/前橋の公共交通をより知ってもらうための方法」
※ここでいう情報発信誌は前橋市交通政策情報発信誌「mooove!」、WEBサイトは「前橋交通ポータル」のことです。
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ディスカッションに参加して頂いた市民の方は計10名、前橋市交通政策課の職員も4名参加させて頂きました。お忙しい中ご参加頂き誠にありがとうございました。
■市民ディスカッションAグループ
Aグループは学生3名と社会人2名でディスカッションを行いました。日頃はマイカーや自転車での移動がメインで、公共交通は月に1度や、旅行時の利用が多いようでした。
【公共交通のメリット・デメリットについて】
メリットとして意見が多かったのは時間の有効利用について。電車やバスで勉強をしたり、景色や読書、動画を楽しむなど、自分で運転しないからこそ移動中の時間を使って自分の趣味にあてる人もいました。学生からは「遅延証明が出るから安心」との声も。デメリットとしては「天候に左右されやすい」「時間がわかりにくい」「路線図が見づらい」などといった声が多く、利用頻度の少ない人にとっては利用のハードルが高いものになっている印象を受けました。
【今後の公共交通に期待すること】
前橋中心部の交通環境は比較的整ってきていますが、郊外部からのアクセスが課題と感じる方も。ショッピングモールや商店街などに行く際に、自宅付近から公共交通が利用できると利用する機会が増えそうです。また、デマンドバスに興味がある方も多く、利用エリアの拡大が期待されていました。その他、交通系ICカード「nolbé」の機能や利用方法についての質問もありました。
【公共交通の広報について】
公共交通情報や新しい政策について、広報手段や内容についてのアイデアも話し合いました。
Webや紙面など、情報の受け手によって発信手段を変えること。学生が記者になり情報発信側に若年層を起用することで同年代の興味へつなげる。インスタ映えするバス停や、公共交通沿線に住むことのメリットを伝え愛着を持ってもらう。その他、市民の質問に答えるコーナーがあっても良い。など様々な議論が交わされ、将来的に「自動車、バス、電車」が移動の選択肢として同等に認知されると良いという意見には皆さんが頷いていました。
【市役所職員より】
ディスカッションを受けて市職員の皆さんからも意見をいただきました。
「デマンドバスは郊外部を中心に始まっており、需給バランスによって進化が必要。交通系ICカードについては便利さとデータ活用の側面が重要であり、利用者の動向を蓄積してその後の政策に活かしていきたい。」「バス停の場所も利便性にとって重要な要素であることを痛感した。」「ターゲットを明確にした広報手段と内容を考えていかなければならない。」など、市民のリアルな声を聞くことで、今後の政策の方向性を見出していたように感じました。
■市民ディスカッションBグループ
Bグループは学生3名、社会人2名でのディスカッション。公共交通の中でもとりわけバスを中心とした議論が活発でした。異なる立場での様々な目線での意見が特徴的でした。
【公共交通の利用状況について】
Bグループでの利用者の割合は4:1と、圧倒的に利用しないと答えた方が多かったです。
群馬の気候、バス停までの距離、時間問題などが理由として挙がり、県内でのバス利用における課題を痛感しました。唯一の利用者からの「公共交通の未来のために利用している」との回答が特に印象的でした。
【前橋市の取り組みについての意見】
現在の前橋市の取り組みを踏まえて、宇都宮駅のようなバス停にガイドの人を配置するといった具体的な施策も案として挙がりました。他には交通系ICカード「nolbé」が現在のバスカードとの連携ができていないこと。特にバスカードによる割引施策が今後どうなるかについて議論が白熱していました。
【公共交通の広報について】
学生や教育機関を巻き込んだ施策についての意見が多い印象でした。また利用にプラスアルファとなる価値(クーポンなど)を提示するなど、他の交通モードと比較した際のメリットを追加するという意見も見られました。
【市役所職員より】
「バス料金に関わる意見が多く、今後の割引施策について検討していかなければならない」「シェアサイクルなど他交通モードと合わせた利用方法をもっと周知していきたい」
「学校教育に絡める意見はその親御さんへの利用も促せるため検討していきたい」
「交通系ICカード利用によるデータ収集を活用し、今後の割引施策などに活かしていきたい」
といった具体的に出た不安などの意見に対して前向きな回答を頂きました。
■まとめ
どちらのグループもディスカッションの時間ギリギリまで意見交換をする程盛り上がっていました。公共交通を利用する方、普段利用しない方、それぞれの公共交通に対する生の声はどのご意見も貴重で、とても価値あるディスカッションになったと市職員・運営側とも感じました。
今後も市民ディスカッションは開催していく予定です!
企画が決定いたしましたら前橋市HP、当サイト(前橋交通ポータル)でも告知しますので、ご興味のある方は是非参加お申込みをお願いいたします!
それでは次の市民ディスカッションでお会いしましょう!ここまでお読みいただきありがとうございました。