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2023.07.31
先日、共愛学園前橋国際大学さんの講義に潜入してきましたので、
番外編としてレポートをお届けします。
◆前橋国際大学って?
共愛学園前橋国際大学パンフレットより
前橋国際大学は、先日ブログでご紹介したバス停上屋の整備にご支援くださった共愛学園さんの運営されています。
「全国の大学学長が教育面で評価する大学」ランキングで、名門の東大・東工大等をおさえて全国4位という実績をもつ、群馬県最古の私立大学です。
※Yahoo!JAPANニュースに掲載されている学長インタビューが大変面白い内容でした。
グローカルな大学として、注目を集めています。
◆講義の概要
今回お誘いいただいたのは、まちづくりをテーマとする「街づくり実践演習」という講義の、夏休み前の最終回。
前橋の新たなグッドスポット「まえばしガレリア」のオープンで話題を呼んでいる株式会社まちの開発舎や、前橋まちなかエージェンシーの代表を務め、前橋の街中発展のキーパーソンである橋本薫さんが講師となり、今年度からスタートしたばかりのNEWな講義のようです。
▲前橋の街中の”いまアツいやつ”にほぼ必ず関わっている、
まさに”いまアツい”人。
橋本講師から前期のセメスターで学んだ学生さんたちの集大成的な発表を聞かせていただけるということで、楽しみに向かいました。
◆なにを学んできたの?
まず冒頭、今セメスターでどんな学びがあったかの振り返りです。
海外~国内~そして前橋のまちづくりの事例を学び、そこから実際に前橋の街づくりにおける課題とその解決策を仮定し、フィールドワークを通してブラッシュアップしてきたとのこと。
なお受講している32人の学生たちは、街づくりという大枠からさらに5つのテーマに沿ったグループに分かれてワークをしてきたようです。
街づくりのキーとなる5つのカテゴリ
①前橋の課題
②解決策の提案
③提案の具体的な説明(5W1H)
という項目で、各グループからの発表がありました。
どのグループも素敵な内容でしたが、ここは前橋交通ポータル。
代表してTRAFFICチームの提案を少しご紹介させていただきます。
◆TRAFFICチームの発表
まず考えてくれたのは、前橋市内の交通の課題。
今回は、一番身近な公共交通=バスということでバスを中心に話し合いをしたそうです。
「バスが運行しているのはよく見かける」
「それって意外と本数があるってことでは?」
「でも乗ったことがない」
群馬県内のバス利用率は0.3%!
バスがもっと便利になったらいいなと思う一方で、こんなに利用者が少ないのでは一体どうやってこれ以上便利になるのだろう。
前橋のバスの課題は、市民がバスに無関心なこと。
だから意外と本数が多い路線があることも知らないし、自宅の最寄りバス停だって知らないし、当たり前に乗ることだってない。
じゃあどうすれば?
その答えとなる提案が、「ぐんまちゃんバス」。
サファリパークにあるようなぐんまちゃんの形をしたバスを、人目の多い街中に走らせるというもの。
話題性はもちろんですが、
ぐんまちゃんバスを見た子供がバスに乗りたがる
~週末に親子で乗ってみる
~バスに目を向けるようになる
~もしかしたらお母さんが通勤で、
その子は将来的に通学に使ってくれるかも???
未来へと想像がつながるアイデアです。
みんながちょっと気になる・乗りたくなるバスがある街。
交通から、街を考えてみるという視点も素敵です。
◆発表を聞いて…
まず、交通ポータル中の人々が驚いたのは、学生たちが自分たちで前橋の交通の課題を考え、それを解決できる策を他市の事例まで調べて提案してくれたこと。
自分が大学生のときに、交通についてここまで調べたことなんてなかったように思います。
また、ぱっと聞くとちょっとおふざけアイデアのような「ぐんまちゃんバス」も、発表を聞くうちに意外と現実的にできそうな気がしてくるのだから、若者ってやはりなにか持っているなと。(パッションなのでしょうか…)
公共交通には、運行事業者以外にも国・県・市などの行政やシステム会社等々、さまざまな業界が絡んでいますが、そこに学生(もしくはそれより若い子ども)が入ってくる機会というのは現状なかなかないように思います。
ですが、次世代のために残したい公共交通を考える上で、やはりそこには次世代となる若者の存在というのは欠かせないもの。
積極的に、例えそれが突拍子もないものだったとしても、若者のアイデアを取り入れていく必要があると改めて感じ、これからを考え直す良いきっかけとなりました。
共愛学園前橋国際大学のみなさん、そしてお声がけいただきました橋本講師、ありがとうございました!
ぐんまちゃんバス、やってみたいなあ…